book『釣り上げては』『左右の安全』(アーサー・ビナード)

図書館で借りてきたアーサー・ビナードの詩集『釣り上げては』(詩潮社)『左右の安全』(集英社)を読んだ。それぞれ第一詩集、第二詩集の順だ。『釣り上げては』の表題の詩は、故郷ミシガン州で少年時代にお父さんと過ごした魚釣りの思い出を詠んだもので、ビナードさんが少年時代の自然との触れあいを描いた詩はとてもすてきだ。『左右の安全』の表題の詩は、股間の一物を左右のどちらに置くかを色々と思い巡らす話で、それが左利きか右利きかとの話になり、あわや事故かという結末となる。それが「左右の安全」。レナードさんの独特の思考、ユーモアに笑ってしまう。どちらの詩集も自由に言葉が飛翔し、魅力的だった。『左右の安全』の図版はベン・シャーン、『釣り上げては』の表紙の図版は亡きお父さんの旧友によるもので、心のこもった詩集だ。後日に再度詠むために各詩集に付箋を入れた所を記録しておく。(表題の詩以外)

『釣り上げては』・・「自己ベスト」「ターミナル」「長男のものさし」「タックル」「リンゴ園の宇宙人」「父と現場」

『左右の安全』・・「手紙」「草」「グレードーム」「意味」「これからというとき」「ハーンの日なたに」「野沢菜の勝利」「夢落ち」「在留資格」「靴と家族と」「抗体検査」「向き」「揺れ」「ここも海底」「看板」「英語で『バケツを蹴る』とかいうが」

(こうして見ると『左右の安全』が多いが、詩集としては『釣り上げては』が気に入った。)