OCTAVEMRE130

OCTAVEMRE130真空管モノラルパワーアンプ2005年ドイツ連邦1880000

OCTAVEのサウンドはきわめて先進的で、ハイエンドオーディオ界に

生まれ落ちた革命的な製品群と云えるのではないだろうか。長年に渡って

研鑽を積んだ練達のオーディオファイルを心底から唸らせる驚異的性能を、

ドイツ流の質実剛健さと感じさせる素朴な外観の内側に確実に内抱している。

真空管パワーアンプでは出力トランスの支配力がきわめて大きく、時として

音質の99近くを決定してしまうキーデァイスとなりえる。元OCTAVE

親子二世代に渡って継承されてきたドイツのトランス工場を原点とし、現在も自前で

トランスを自社アンプに供給している。磁界を制御して変換効率を最大で10近く

向上させる独創的なPMZコアトランスはOCTAVE社最大の技術的アドァンテージだ。

宇宙空間に光の流砂が音もなく零れ落ちる神秘的な光景が脳裏に浮かんでくる。

燦然と光り輝くサウンドは非常に明るく、強く眩い光を空間に解き放つ。

体温を上昇させるほどの高揚感をともなって音楽を活き活きと多彩に表現する。

気が付けば掌(てのひら)に汗が滲んでいたのは使用開始して間もなく実際に体験した出来事だ。

音色に血が通った暖かさがあり、温度感が高く、ふくよかで濃厚な色艶が乗っている。

万華鏡を覗き込むような色彩感の豊かさは極上の管球機の持つ美点だが、

ソリッドステート機以外では実現が困難と思われた輪郭のキレのよさや

彫琢が深く空間に刻まれる高度な音像表現は抜群の解像力で驚かされる。

硝子細工のような締り切ったソリッドな低域を持ち、オールドマッキンやTVA-1、

そして一部ドレットノート級モデルを除いた真空管パワーアンプの低音はヤワだ

低音が軽いと思い込んでいたぼくの固定観念を完全に拭い去ってくれた。

それも中高域の質感を一切犠牲にすることなく。目を見張り、思わず息を呑むような

スリリングなOCTAVEMRE130のサウンドは抑揚がかなり大きく、

まるで室内に破壊神が降臨したかのような、猛り狂う激情を思わせる

すさまじい怒涛のダイナミクスを叩きだす、現代的なハイパワーと際立った高性能さ、

透明感(S/N比)の高さはとても管球とは思えない、耳を疑う程の優秀な特性を誇っている。

OCTAVEMRE130の持つ最先端のサウンドは鮮度感がきわめて高く、

典型的な真空管機の持つ包み込まれるようなやわらかく広がるなんともいえない

心地よさも併せ持っている。真空管愛好者だけにしか決して味わえない至福の一時だ。

ダンピングファクターは8と管球機らしい控えめな数値だが、

実際のドライバビリティは特段といえる高さがあり、高効率98dBというスペックを持つが、

重たい14インチダブルウーファーと負荷の高いネットワークを有し、

3までインピーダンスが落ち込む特性上、鳴らし難いJBLS9500を完璧に

鳴らし切っているのをみて、このスピーカーに惚れ込んでいるものの、

シングル時のパワーアンプの選択肢がかなり狭まったことに苦慮する筆者を安堵させた。

BLACKBOXの投入はさらに効果的で、どこまで音圧を上げてもへこたれない

(オーバーロードプロテクションが働いてアンプが気絶しない)

駆動力の高まりにさらに気を良くしたが、OCTAVE自慢のハイエンドサウンドが

大排気量化することで少し鈍くなり切れが悪くなる悪影響も感じられた。

BLACKBOX無しだと音圧100dB〜110dBで特定のプログラムソース(低域がズンズンなど)で

プロテクションが働きMRE130が気絶する事が一度あった。JBLを鳴らす方にお勧めしたい。

出力100W(8)、140W(4)

入力インピーダンス100k

S/N比103dB以上

ゲイン30dB/085V

ダンピングファクター820Hz〜15kHZ

最小負荷インピーダンス2

消費電力最小160Wx2無出力信号時最大320Wx2フルパワー時

入力RCAx1、XLRx1

搭載真空管6550C46C51(後期型は6SN7に変更)ECC822

外形寸法485W176H408Dmm

ゲイン19dB

重さ25kg/1台

カラーシルバー/ブラック

このアンプはどこか不思議で、オーナーでも現代的で澄ましたような、

ソッけない鳴り方に聴こえる事がある。薄い口の透明な音に聴こえるのだ。

だが数百時間の実聴の大半は硬質で寒色のあっさりしたJBLS9500で行っている

から誤認はありえない。オーナーからの自信を持ったインプレッションを

ひとつ信じて頂きたいものだ。印象の違いは暖気時間や真空管エージング期間が

影響しているのだろう。出力管のバイアス量の設定数値やシールド接続された

インターコネクトケーブル(OCTAVE社はシールド切りのアンバランス接続を推奨)の

誤った運用によりステージ感や低域の量感の後退がOCTAVE社から指摘されている。

電源ケーブルはトランスペアレントのPLMM2本などの高価なモデルも試したが、

サウンドアティックスのDIVAS14-2CTの自作ケーブルが相性が抜群に良く、

早くもベストパートナーとなりそうな予感がしている。

ネットを探しても見つからないOCTAVEBLACKBOXの裏側、ご覧のように電源ケーブルは必要なく、

本体に黒箱直付けのDCケーブルを差し込んで樹脂製のリング状の固定具を回して接続する。

コンデンサーに電力を溜めこむ性質上、自然放電するまで本体の電源を落して15分程度

経過してから取り外しが可能である。黒箱の中身は大容量電解コンデンサーで、

自作も可能。スピーカーへの電流供給能力を補完する役割を担っている。

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